原状回復 負担割合計算 English

畳の原状回復(表替え・裏返し・畳床)

畳は、表面の畳表と芯の畳床で扱いが違います。どちらも「借主が毀損したかどうか」が先で、普通に暮らして生じた変色や擦れは借主の負担ではありません。

畳表と畳床の違い

部分経過年数負担の単位
畳表(表替え・裏返し)考慮しない(消耗品に近い)原則1枚単位。複数枚ならその枚数
畳床6年で残存価値1円同上

出典は別表2(ガイドライン p.22)です。

「襖紙や障子紙、畳表といったものは、消耗品としての性格が強く、毀損の軽重にかかわらず価値の減少が大きいため、減価償却資産の考え方を取り入れることにはなじまないことから、経過年数を考慮せず、張替え等の費用について毀損等を発生させた賃借人の負担とするのが妥当であると考えられる。」ガイドライン p.14

次の入居者のための表替えは貸主負担

別表1は、特に破損等していない畳の裏返し・表替えを「次の入居者を確保するための化粧直し」の区分に入れ、次のように書いています。

「入居者入れ替わりによる物件の維持管理上の問題であり、賃貸人の負担とすることが妥当と考えられる」ガイドライン p.17

日照や建物の欠陥による雨漏りでの畳の変色も貸主の負担です。借主の不注意で雨が吹き込んだことによる色落ちは借主の負担とされています(ガイドライン p.17)。飲み物等をこぼした後に手入れを怠って汚した場合も、通常の使用による損耗を超えると判断される場合が多いとされています(参考資料 p.20)。

Q&Aでの説明

「襖や障子、畳表の損耗が経年変化や通常使用によるものだけであれば、賃借人の負担で張替える必要はないと考えられます。しかし、賃借人が毀損した場合には、賃借人の負担で張替えることになります。」ガイドライン p.40(Q8)

Q8は、契約期間が長く、その間に一度も畳表の張替えが行われていない場合は通常使用でも相当の損耗が出るので、借主負担の毀損かどうかは貸主と協議してみてはどうか、とも書いています(ガイドライン p.40)。

計算例

条件借主負担の目安
6畳の和室のうち2畳が日照で変色、6畳分を表替え 5,000円 × 6畳(参考資料 p.22~23)0円(日照の変色は貸主負担、残り4畳は次の入居者のための表替え)
借主が1枚を焦がし、その1枚を表替え。単価は参考資料の事例の5,000円(参考資料 p.22)を使用経過年数を考えず 5,000円

特約で畳表替えを借主負担としている契約もあります。特約が有効とされる要件は原状回復の特約にまとめています。

よくある質問

退去時に畳の表替えを必ず払う必要がありますか?

特に破損していない畳の裏返し・表替えは、次の入居者を確保するためのものとして貸主の負担とされています(別表1、p.17)。Q8も、損耗が経年変化や通常使用によるものだけなら借主の負担で張り替える必要はないとしています(p.40)。

畳を焦がしてしまいました。何枚分払いますか?

畳の負担は原則1枚単位で、毀損等が複数枚にわたる場合はその枚数です。裏返しか表替えかは毀損の程度によります(別表2、p.22)。畳表は経過年数を考えません。

日焼けで畳が変色しました。

日照による畳の変色は、通常の生活で避けられないものとして貸主の負担とされています(別表1、p.17)。

このページの出典

  • 国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」平成23年8月、全文PDF mlit.go.jp/common/001016469.pdf(確認日 2026年10月31日)
  • 国土交通省住宅局「『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』に関する参考資料」令和5年3月 mlit.go.jp/…/001611293.pdf(確認日 2026年10月31日)
  • 国土交通省「『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』について」ガイドラインの案内ページ(確認日 2026年10月31日)

このページの条項とページ番号は、2026年11月1日にガイドライン全文PDFと参考資料PDFの原文で確認しました。ページ番号は冊子に印刷された番号です。