借主に原状回復義務がある損耗でも、借主が負担するのは修繕費の全額ではなく、経過年数に応じて下がった割合です(ガイドライン p.12)。このページは、その割合を入居年数ごとに一覧にしたものです。
計算のもとになる考え方
「最終残存価値は 1 円とし、賃借人の負担割合は最低 1 円となる。」ガイドライン p.22
ガイドラインは、耐用年数で残存価値1円になる直線(または曲線)で負担割合を決めるとしています(ガイドライン p.12)。下の表は直線(定額法)で、入居時に新品だった場合の値です。
借主負担の割合 = 1 − 入居年数 ÷ 耐用年数(0以下なら1円)
入居年数ごとの借主負担割合
| 入居年数 | 耐用5年 | 耐用6年 | 耐用8年 | 耐用15年 | 木造22年 | RC造47年 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1年 | 80.0% | 83.3% | 87.5% | 93.3% | 95.5% | 97.9% |
| 2年 | 60.0% | 66.7% | 75.0% | 86.7% | 90.9% | 95.7% |
| 3年 | 40.0% | 50.0% | 62.5% | 80.0% | 86.4% | 93.6% |
| 4年 | 20.0% | 33.3% | 50.0% | 73.3% | 81.8% | 91.5% |
| 5年 | 1円 | 16.7% | 37.5% | 66.7% | 77.3% | 89.4% |
| 6年 | 1円 | 1円 | 25.0% | 60.0% | 72.7% | 87.2% |
| 7年 | 1円 | 1円 | 12.5% | 53.3% | 68.2% | 85.1% |
| 8年 | 1円 | 1円 | 1円 | 46.7% | 63.6% | 83.0% |
| 9年 | 1円 | 1円 | 1円 | 40.0% | 59.1% | 80.9% |
| 10年 | 1円 | 1円 | 1円 | 33.3% | 54.5% | 78.7% |
入居時にすでに年数が経っていた場合は、その年数を足した年数の行を見ます(参考資料 p.17)。例えば入居時にクロスが3年経っていて2年住んだなら、耐用6年の「5年」の行で16.7%です。月単位や入居時の価値を決めている場合は計算機で計算できます。
品目ごとの耐用年数と扱い
- クロス(壁紙)耐用年数6年。負担は毀損箇所を含む一面分まで(ガイドライン p.23)
- フローリング・クッションフロア・カーペットCF・カーペット6年。フローリングの部分補修は経過年数を考えない(ガイドライン p.22)
- 畳畳表は経過年数を考えない。畳床は6年(ガイドライン p.22)
- 襖・障子襖紙・障子紙は経過年数を考えない。1枚単位(ガイドライン p.23)
- 鍵の交換紛失・破損がなければ貸主負担。紛失は全額借主負担(ガイドライン p.21、ガイドライン p.24)
- ハウスクリーニング通常の清掃をしていれば貸主負担(ガイドライン p.21)
- エアコン・設備流し台5年、エアコン6年、便器・洗面台15年など(ガイドライン p.24)
- タバコのヤニ・臭い居室全体が変色・臭いの場合だけ居室全体が対象(ガイドライン p.23)
建物の耐用年数を使うもの
フローリング全体の張替えと、ユニットバス・浴槽・下駄箱(建物に固着して一体不可分なもの)は建物の耐用年数を使います(ガイドライン p.22、ガイドライン p.24)。年数は参考資料 p.4の表で、木造22年、木骨モルタル造20年、RC造・SRC造47年、れんが造・石造・ブロック造38年、金属造は骨格材の肉厚により34年・27年・19年です。建物の場合は入居年数ではなく、新築からの年数で見ます(参考資料 p.21)。
よくある質問
国土交通省は負担割合の数値表を出していますか?
ガイドラインは図3(p.12)と図4(p.13)のグラフで、耐用年数で残存価値1円となる直線を示しています。年ごとの数値の表は載っていません。このページの表は、その直線を入居時に新品だった場合で計算したものです。
表の年数が耐用年数ちょうどのとき、負担は0円ですか?
ガイドラインは最終残存価値を1円とし、借主の負担割合は最低1円になるとしています(別表2、p.22)。表では「1円」と書いています。
このページの出典
- 国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」平成23年8月、全文PDF mlit.go.jp/common/001016469.pdf(確認日 2026年10月31日)
- 国土交通省住宅局「『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』に関する参考資料」令和5年3月 mlit.go.jp/…/001611293.pdf(確認日 2026年10月31日)
- 国土交通省「『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』について」ガイドラインの案内ページ(確認日 2026年10月31日)
このページの条項とページ番号は、2026年11月1日にガイドライン全文PDFと参考資料PDFの原文で確認しました。ページ番号は冊子に印刷された番号です。